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三郎とおやすみ羊のBMW R1200GSで世界一周の大冒険

   
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2009年Cape York Challenge その3 目指せBramwell Junction
ここ数年でCape Yorkにもかなり開発の手が入り、昔ほどTipにたどり着くのはハードでは無くなった。特にArcher RiverやBramwellまではダートも地均しされている場所が殆どで、所々舗装路すらある。メイン・ロードのPeninsula Development Road (PDR)は数年の内に全線舗装されてしまうだろう。BramwellからOld Telegraph Line Track (OTL)とバイパスに分かれる。昔電信のラインを通す為に創られたのがOTLだ。これはまだまだ昔と変わらぬSingle Trackで砂地、河越、ギャップありとハードな状態のまま残されている。本当にCape YorkがCape YorkらしくなるのはOTLに入ってからだ。そんなハードな道を行き帰り通りたくないという人には、今ではバイパスが有る。色々な人の話ではバイパスよりもOTLの方がまだましらしい。だったとしたら何のためのバイパスなんだろうか?って思うでしょ。これは、まぁ、Cape Yorkは雨季と乾季に分かれているため、雨季に道が水没したりサイクロンでぐちゃぐちゃにされたりで、毎シーズン状況が変わるんだよね(当然雨季には車やバイクが通れない)。PDRやバイパスはRoad Workでコンディションが整えられるんだけど、全線にメンテナンスが行き届いているわけでもないので、シーズンによってはかなり荒れてるってこともあるというわけ。

Day 7

20/AUG/2009 Musgrave to Bramwell Junction
ODO Meter 12,669.8km
6:00am 起床
8:30am Musgrave 出発
10:00am Coen 108.5km/5.31L
11:20am Archer River 65.2km / 3.24L + ジェリ缶に3.6L
3:00pm Bramwell Junction 到着
ODO Meter 13,007.6km (本日の走行距離337.8km)
平均燃費: 173.7km / 8.55L = 20.32km / L

痛みと寒さであまり寝付けなかったが気持ちは前へ進むことへ固まった。バイクのフォークのねじれを直そうかと思ったけど、とりあえず問題なく動くから触らないことにする(フォークは既定トルクで閉めないとサスの動きがスムーズに行かなくなる場合があるから、とりあえずTipまでこのままで行くことに)。マッドガードは「フンヌ!」と力を込めて押し上げたら(肩の痛みを堪えてね)、元に戻った。ヘッドライトはステーが曲がってるから、少し修正したけど、これは特に走りに支障が無いからもっと落ち着いたら直そう。

朝飯のミューズリ・バーを食べて、テントを撤収。バイクに荷物を積んで、いざ今日の目的地Bramwell Junctionまで目指す。

仕入れた情報では、Bramwellまでは比較的フラットなダートが続くとのこと。普段ならば100キロ巡航でも問題ないが、負傷を抱えてるワシは慎重に80キロ以下のスピードで進む。ところどころ舗装路があったりで、何年かの内にCape Yorkに四駆やオフロードバイクでなくても来れるようになる日が来そうだ。

coen02.jpgcoen01.jpg10時前くらいにCoenに到着。ここはMusgrave等よりも大きな集落だ。Service Stationでガソリンを入れてコーラを飲む。店のオバちゃんにこの先のロードコンディションはどうかと訊ねると、やはりBramwellまでは今までと同じフラット・ダート(にコルゲーション砂地少々)で、Bramwellより先は“Very Sandy”とのこと。Sandyか、砂地は苦手なんだよね・・・。
店先でコーラを飲んでいたら、Kawasaki KLX650にビッグタンクを付けたオージーライダーが来た。このCape Yorkではじめて遭遇したライダーだ。彼はTipから南下してきたとのこと。Old Telegraph Line Track (OTL)とバイパスの状況を聞いたら、バイパスのほうが荒れていて(コルゲーションが物凄いらしい)、OTLはゆっくり進めば問題なしだって。上のほうには結構沢山ライダーがいるらしい。どうやらワシは他のライダーより1・2日遅れて出発したみたいだな。当初の目論見では、Musgraveあたりで他のライダーたちと出会い、一緒に北上できる思ってただけど、外れた。

それにしてもここまで来ると陽射しがきつい。まだ午前中なんだけど、日陰にいないとすぐにやられてしまいそうな陽射しだ。水分も補給したし、さぁ、先に進むぞ。

archer01.jpgarcher02.jpgarcher03.jpg







11時20分にArcher Riverに到着。ここではにあの有名な(?)Archer Burgerが食べられるのだ。何が凄いって、そのボリューム。10ドルするけど、Cape Yorkはどこも物価が高いから、妥当な値段だろう。Archer Burgerを注文し、木陰で休息。やぁ、ここまで来たんだなぁ、なんてちょっと感慨に耽ってみる。そしたら、来ましたよArcher Burger。なるほどこれはデカイ。崩さずに食べるのは至難の業だな。ソースで手がべたべたになりながらバーガーをほおばる。美味い。オージー食の醍醐味だな、この豪快なバーガーは。
archerburger.jpg給油をしようとバイクを給油所にもっていくとSuzuki Vitara 4WD(四駆ね)に乗ったオージーが話し掛けてきた。彼の名はMark。シドニーから四駆で来たそうだ。彼はかなりハードなCreb Trackなどを走破してきた為、サスとベアリングを駄目にしてWeipaで修理するのに1週間部品を待って、結局Tipまでいけなかったそうだ。残念。MarkはシドニーではDR-Z400に乗っていていろいろバイクの話で盛り上がる。Cape Yorkから帰って来たら是非Tipの写真を送ってくれと名刺を渡された。

そうこうしているうちにArcher Riverに着いてから1時間くらいたったかな?いい休憩になったし、さぁ、いくぞ。Archer RiverからBramwellまで165キロは給油できないので、念のためにジェリ缶に3リットルガソリンを入れてみた。

以前にはArcher Riverの河越はCape Yorkの難所の一つだった。だが、今ではコンクリートの橋が掛かっていて、全く問題なく渡れる。しかもArcher Riverから21キロくらいはズーッと舗装されている。うーん、今のワシには楽なほうが有り難いんだけど、なんか拍子抜けするよね。

dirtroad.jpghitsuji_and_tower.jpghitsuji_and_flower.jpg 







51キロ走ったところで、今まで走ってきたPeninsula Development Road(PDR)とTelegraph Roadの分岐点に来た。PDRをそのまま西北に進むとWeipaへ。Telegraph Roadを北上するとBramwellへと分かれる。Telegraph Roadに入るとコンディションは幾分か悪くなってくる。また蟻塚の規模も数も半端なくなっていく。Bramwell手前の20キロはコルゲーションが結構ひどく80キロ以上出さないと逆にバイクが安定しない。3時半過ぎにBramwell JunctionのRoadhouseに到着。


bramwell01.jpgbramwell02.jpgRoadhouseの前でランドクルーザーに乗ったおっさんたちと話す。OTLで北上してバイパスで南下してきたところだそうだ。おっさん曰く、バイパスはコルゲーションがキツ過ぎてOTLで南下してきたほうがマシだとのこと。OTLは砂地、河越等等あるけれど、比較的走りやすかったとのこと。10人くらいのライダーを見かけたし、スクーターに乗った女の子もいたって!スクーター?まじかよ、おっさん(その真相はその後明らかに)。
Roadhouseのオバちゃんも今日ゆっくりして明日朝からフレッシュな状態でOTLを攻めれば問題なくBamagaまで明日たどり着けるとのこと。なるほど、ミンナOTLのほうが良いというな。

bramwell03.jpgbramwell04.jpgrear_tyre.jpgキャンプ場にテントを張り、ちょっと体を休めてから、Roadhouseでメシを食う。ここまで来ると、バーガー以外に食うものはない(ステーキとかあるけど高くて手が出ない)。オバちゃんが気を利かせてテレビをつけてくれた。こんな所でもテレビが写るとは。久しぶりにDeal or No Dealを見ながらバーガーを食べる。そうそう、Lakelandから先のRoadhouseでは電気をディーゼルエンジンのジェネレーターで自己供給している。だから、キャンプ場は夜11頃までジェネレーターの音で結構うるさい。

メシを食い終わって、テントに戻り、バイクのネジ類の緩みを確認してると、おっさんが話し掛けてきた。おっさんも若い頃はバイクに乗ってたとのことで、興味津々のようだ。「転倒してフォークがねじれてる」んだって話すと、「直してやろうか?」と。そうしたら、また別のおっさんもやってきて直すのを手伝うという。うーん、どうしようかな?今のところ走るのに支障は無いけど、流石にハンドルが真っ直ぐじゃないのは疲れるしな。おっさんたち自信ありそうだし、ここはやりますか。工具をだしてブリッジを緩めて、タイヤとハンドルをグイグイってやって調整をする。テントに着いてた紐でホイールが前後真っ直ぐになってるか確認して、ネジを締めなおす。お、かなりいい感じだよこれは。少しハンドルの右側が曲がってるようで完璧に真っ直ぐにならないけど、目より全然いい。ちょっとそこら辺を試運転してみたけど格段に走りやすくった。だけどなんかサスの動きがギクシャクしてるような??? 締めすぎか?ちょっとネジを緩めて終了!これで痛めている右肩への負担も減るかな?
おっさんたちも明日はOTLで北上しEliot Fallでキャンプするとのこと。ワシはBamagaの先Seisiaを目指すので、途中までは一緒だな。

bmw01.jpgbmw02.jpgbmw03.jpgキャンプ場を散策してたらBMWのバイク3台(R1200GS2台とF650GS1台)発見。彼らはバイパスだけでOTLは行かなかったとのこと。バイパスはコルゲーションもひどいけど、結構深い砂地もあり、3-4回転倒したそうだ。流石にR1200GSともなると1人ではもちろん2人でも砂地では起こすのが難しく、3人がかりでようやく起こせたとのこと。バイパスはNorthern とSouthernに分かれているけど、Northern の部分はRoad Workでかなり均されてるから走りやすいけど、Southern結構荒れてる状態。これは完璧にOTLで北上で決まりだな。
hitsuji_and_tora.jpg
星空を見ながらCape Yorkの難関OTLに想いを馳せるのだった。(Day8に続く)
 

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プロフィール
HN:
三郎
性別:
男性
職業:
革命家
趣味:
バイク・旅
自己紹介:
オーストラリアに移住して16年。遠く南の大陸から母国日本を眺めてみて危機感を感じてはや16年。なにか出来ないものかと考えて考えて、ようやく自分で行動することに数年前に思い当たる。とりあえず自分が出来ることから始めよう!ってことで、革命軍M-26-Julioをシドニーで結成。
誰かが世の中変えるのを待ってるだけじゃなく、自分で社会に貢献できることから始めよう。
世界を旅しながら色々な人と出会い革命の輪を広げていきたい。
2010年からおやすみ羊とBMW R1200GSで世界一周中!

Hasta la victoria siempre, Patoria o Muerte!

現在の愛車:BMW R1200GS 「Esperanza de la Tora」(世界一周)、 SUZUKI DR650SE 「孫市」(オーストラリア一周)
過去の愛車:Buell XR12R Firebolt, Yamaha FZ1, Yamaha TRX850, 、HONDA XR250R, Suzuki XF650 Freewind, Yamaha XV250 Virago
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