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三郎とおやすみ羊のBMW R1200GSで世界一周の大冒険

   
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Day 10

23/AUG/2009 Seisia to Musgrave
ODO Meter 13,291.6km
6:15am 起床
7:30am Seisia出発
8:30am Jardine River 154.1km / 7.27L+ジェリ缶に2.20L
11:30am Bramwell Junction 170.0km /6.20L ミートパイの昼食
2:00pm Archer River 163.9 / 6.21L+ジェリ缶の2.20L=8.41L
3:00pm Coen 65.3km / 3.59L
4:30pm Musgrave 到着
ODO Meter 13,849.3km (本日の走行距離ダートだけで557.7km!)
平均燃費: 553.3km / 25.47 = 21.72km/L
今までの総走行距離4,413.8km

craig_roger_sab.jpgシドニーを出てからずっと北上してきたわけだが、遂に南下するときが来た!いつもの通りに荷物を積みテントを撤収して出発の準備をする。CraigとRodに別れを告げていざ出発。
SeisiaからBamagaまでは舗装路だが、Bamagaを出るとすぐにダートになる。Jardine Riverをフェリーで渡り給油する。念のためにジェリ缶にも2.2リットル入れる。今日はOTLの北側に行くか思案のしどころだが、いろいろな条件を考えてケアンズまでの道を急ぐことにする。
一気にバイパスの北側を走り抜け、バイパスとOTLの分岐点へ到着。少しだけOTLを北上してFruit Bat Fallに行こうかと悩むが、そのままバイパスを南下。9キロ進んだところでバイパスとOTLの南側の分岐点に到着。今日はバイパスの南側を行くことに。
Craigを始めバイパスの南側を走った人の話では、兎に角コルゲーションがひどいとの事。また最初の44キロ間は深い砂地もあり、路面の変化にすばやく反応しないと転倒の可能性もある。

大転倒後ずっと慎重に慎重にすすんでたワシだけど、今日はなんだか吹っ切れた。Rodに教えてもらったワダチに乗り上げそうになったら有効な“Feathering”と理論的には判ってるんだけど、やるには勇気がいる砂地の乗り方をだんだんマスターしてきた。砂地でも80~90キロで巡航できるようになり、気付いたら100キロで走っていることも。だがコルゲーションは皆が言うようにヒドイ。まるで岩炸機に乗ってるようだ。コルゲーションはスピードを出すとバイクが洗濯板の上飛んでいくような感じで走って安定するんだけど、ここはいかに飛ばそうがスタンディングでサスペンションへの不可を軽減しようが、容赦なく振動する。本当に脳みそまでがシェイクされて溶け出しそうになるくらいヒドイ振動だよ。コルゲーションと戦っていると砂地が現れ、重心を後ろにかけてハンドルが左右に揺れてもひたすらアクセルを開ける。そうすると自然に前進しハンドルも安定するんだけど、これには本当に勇気がいる。コルゲーションと砂地が交互に、時たま一緒に現れる。まったく気が抜けない。神経を集中させてバイクをコントロールしていく。皆がバイパスはOTLよりヒドイって言ってことが納得できるな。それでもスピードはOTLより全然出せるからバイパスを選んで正解だったな。
そうこうしているうちに、段段雲行きが怪しくなってきた。マジかよ、今乾季ですよ!いきなり雨が降ってきた。面白いことに道の左側(東側)だけが雨に降られて右側は降ってない。振ったり止んだりを繰り返し。オフロード用のヘルメットは鼻がカバーされてないので、雨が当たって痛い!手で鼻を隠したいけど、砂とコルゲーションと戦っているからそんな余裕なし。

bramwell_rain01.jpgbramwell_rain02.jpg悪戦苦闘をしながらようやく最初の44キロが終わり、大きく道が右に曲がる。あと66キロでBramwell Junctionだ。ここまで来ると砂は大したことなくなるが、コルゲーションは相変わらずひどかった。11時半にBramwellに到着し、給油と昼飯を済ます。オバちゃんがワシの事覚えていて、OTLとTipはどうだったか?って訊ねられたよ。ここでは2台のKawasaki KLR650に出くわす。彼らはキャンベラ出身でオーストラリア一周中とのこと。今日はLanklandまで一気に走るんだって!凄いね。SeisiaからLakelandまでは760キロもあるよ。

coen_wayback.jpgsexchange_hotel.jpgBramwellを越えればあとは比較的Flatなダート。Archer Riverまで一気に走り2時に到着。Archerで給油を済ませ、Coenへ一気に向かう。Musgraveには4時半頃到着。なんとSeisiaから1日で557.7kmもダートで走った!やるじゃん、ワシ。でも途中で気付いたんだけど、またフォークが歪んでるんだよね。何故だ?コケてもないのにね。

croc01.jpgcroc02.jpgMusgraveはCape York初日に泊まったところ。勝手をしったキャンプ場にテントを設営し、日が暮れる前に沼にワニを見にいく。いましたよワニが。これは淡水ワニだからそんなに大きくないし人を襲うことも無いんだけど、野生のワニを見れてちょっと満足。日が暮れるまでテントで寝転がりながらゆっくりする。まだ肩とアバラの痛みは消えない。相当疲れていたらしく30分くらい寝てしまったよ。Roadhouseでバーガーを注文して空いてる席に行こうとしたらおっさん二人がこっちに来いと手招きする。かれらはバイク乗りのMark 手招きする。バイク乗りのMark (Kawasaki KLE500)とChris(Suzuki DL650 V-Strom)だ。彼らは他4人のライダーとこのCape Yorkに来ている。明日はCooktownを目指すそうだ。

magoichi07.jpgriders.jpg話しているうちにフォークが歪んでるという話題になって、彼らが見てくれることに。なんと彼らの何人かは飛行機のメカニックだって。早速彼らのキャビン(テントじゃなくキャビンに泊まってる、リッチ!)にバイクを持っていって見て貰う。再びフロントが真っ直ぐになった!



Markに明日は一緒にLakefield National Parkを抜けないか?って誘われた。真っ直ぐLaura – Lakefieldを目指せばケアンズまで楽に帰れるんだけど、Lakefield National Parkに寄るとなかなかハードなダートになるから2-3時間余分にかかる。Laura手前までMark達と一緒に走って、かれらは東へワシは南へと別れる。うーん、どうする。身体は休息を欲しているが、気持ちはLakefieldに惹かれる。皆で走るのも楽しそうだな。転倒してもまぁ、そんなに心配しなくても良いし。なんたってCape York最後の日になるからな。楽しまなくちゃ。とりあえず明日起きてみて体調がよければMark達と一緒に行くことにする。

hitsuji_musgrave.jpgDay 11に続く

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この旅の前半戦は全然バイク乗りに出会わなくて、寂しく北上してたわけなんだけど(とは行っても四駆乗りGrahamやGeorge達と出会ってんだけどね)、ようやくでCraigとRodに出会えて旅らしくなってきた。旅はなんと言っても出会いでしょう。Rodから砂地の乗り方を教えてもらったり、Craigから同じバイク乗りとして色々バイクの改造のノウハウを教えてもらったりして。そんな訳で精神的にも大転倒からようやく立ち直ってきた。身体はまだ痛いけどね。

Day 9

22/AUG/2009 Seisia to Tip to Seisia
ODO Meter 13,193.8km
6:30am 起床
8:00am Seisia出発 Bamagaで間違えて違う道を10キロほど走る。往復20
キロほど無駄に。
9:20am Old Pajinka(見捨てられたキャンピング場)到着 Odo Meter 13,252.4キロ (シドニーからの総走行距離3,816.9キロ)
9:45am Tipに到着!おめでとう!!
10:45am Old Pijanka出発
11:00am Croc Tent到着。ステッカーを買う。
11:30am Seisia Caravan Parkに帰着

ODO Meter 13,291.6km (本日の走行距離97.8km)
平均燃費: N/A
今までの総走行距離3,856.6km

さあ、今日は遂にTipを制覇する日だ。SeisiaからBamagaまで6キロ、BamagaからOld Pajinkaまで34キロ、合計40キロの道のり。Old Pajinkaから徒歩でTipまで30分から1時間ほど岩場を歩く。Craig達の話によると東から絶えず強い風が吹いているらしい。6時半に起床して、用意を済ましてCraigたちに見送られて出発!Bamagaで左折するところを見逃してそのまま10キロくらい直進してしまった。往復20キロくらいの無駄・・・。気を取り直してTipまでの道を進む。結構荒れているところも有るし、車一台分の道幅しかないところも有って、楽しみながら進む。Old Pajinka手前8キロくらいの地点でCreekに出くわす。Craig達から右側を渡河せよと教えてもらってたので、なんなく渡河。

magoichi_at_the_tip.jpgposties.jpgそして遂にバイクでいける最北端Old Pajinkaに到着。孫市を停めて記念撮影してると、な、なんとPostie Bike(ハンターカブ)2台がやってきた。かれらはNew ZealandからやってきたPaul & Claudia夫妻。バンにPostie Bike2台積んでオーストラリア一周中とのこと。バンをLakelandに停めてPostie Bike2台でここまで上がってきたんだって!ここで思い当たった。Bramwellで四駆乗りのおっさんが言ってたスクーターに乗った女の子とはClaudiaのことだったんだって。

jungle.jpgon_the_way01.jpg







on_the_way02.jpghitsuji_at_the_tip01.jpg3人でTipに向かって歩き始める。10分くらい森の中を歩くと開けた場所に。そうしたら車が一台停まってるじゃないか。どうやら、Old Pajinkaから抜けられる小道があるらしい。まぁ、しょうがないのでそのまま先に進む。岩場を登って行くと急に東から風が吹き付けてくる。ここでは遮る物がなにもないので絶えず東から強風が吹きつける。足場の悪い岩場に強風と歩きにくいが、ゴールはもうすぐ。

HitsujiCape.jpgthe_tip.jpg







atthetip.jpgthe_tip02.jpgオーストラリア大陸最北端を示すサインを目にしたときの感動はとても言葉では言い表せない。遂に到達したTipに!強風に吹かれながらこの地を目に焼き付ける。そして記念撮影の嵐。幸いPeterとClaudiaがいるからドンドン撮ってもらう。ワシも二人をドンドン撮る。二人がいなかったら三脚でタイマー使って撮るしかなかったけど、よかったよかった。
バイクを駐車したとこまで歩いて戻って、Seisiaに向かう。PeterとClaudiaは抜け道を伝ってバイクをビーチまで乗り入れるって。お互いの今後の旅の祝福を願って別々の道へ。

the_tip03.jpgodometer03.jpgthe_croc_tent.jpg







途中でCroc Tentというお土産や(?)があって、そこで記念ステッカーを買う。一枚5ドルもする、ボッタクリ値だけど、まぁ記念だから買うか。

Seisiaのキャンプ場に戻り洗濯、エアクリーナーの清掃(ホコリだらけで真茶色になってた!)、等を済ませて昼飯をキャンプ場のカフェで済ます。ワシのテントサイトは直射日光で暑くてとてもステイできないので、Craigのサイトで涼むことに。冬だというのに陽射しと気温は殺人級だよ。こんな中歩き回ったら日射病でダウンするね。シドニーから持ってきた「ゆずピール」と北海道オホーツク産干しホタテ貝柱をCraigと食べながら暫し歓談。日本の最北端で採れたホタテをオーストラリアの最北端で食べるっていうのもオツな物でしょう。

マーケットが開かれるって言うから行って見ると、なんと出店が5店しか出てない・・・。さすがSeisia。
market_at_seisia.jpgat_seisia.jpg







少し日が沈んできて涼しくなったところで再びねじれたフォークの修復(CraigとRodがまた手伝ってくれた!)する。今夜も昨日と同じLocal Clubに行ってハンバーガーを注文しようとしたが、メシが出るのは金曜だけだって・・・。仕方ないのでCraigとRodでキャンプ場のレストランで夕飯を食う。Craigが昨日ここで食べて余りよくなかったって言ってたんだけど、今日はどうしたことかボリュームも味もGood! ワシはチキン・シュニツェル(18.5ドル)を食べたんだけど、美味かったよ。サラダが何よりも有り難かった。Craigも満足してたよ。

tent.jpghitsuji_sleeping.jpgCraigとRodはもう一泊するので今夜は夜釣りに。ワシは明朝ケアンズに向けて出発するので早めに就寝。相変わらず肩とアバラが痛む・・・。
 

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chocolate.jpgダートを走ってると、口と鼻の周りが茶色く汚れてる。チョコを食い散らかしたわけではないんだけど、そんな感じに見える。当然対向車や追い越し車に遭遇すると砂埃で何も見えない。Service Stationでヘルメットを取るわけだけど、いつも自分の鼻と口の周りが汚れているのを忘れちゃうんだよね。店の人はなんとなく何回言いたげな顔をしてるんだけど、だいたい後で気づくんだよね。でもどうせ汚れるからキャンプ場でシャワーを浴びるまでそのままにしていたよ。



Day 8

21/AUG/2009 Bramwell Junction to Seisia
ODO Meter 13,007.9km
6:00am 起床
7:30am Bramwell Junction 出発 (164.1km / 7.70L + ジェリに2L)
11:30am Gunshot Creek渡河
12:00 Gunshot Creekにてミューズリー・バーのLunch
15:45pm Jardine River渡河
16:30pm Bamaga 178.4 / 4.53L +ジェリ缶の5L分 = 9.53L
17:00pm Seisia Caravan Parkに到着

ODO Meter 13,193.8km (本日の走行距離185.9km)
平均燃費: 342.5km / 17.23L = 19.88km / L
今までの総走行距離3,758.8km

昨晩もパナドールを飲んで寝たけど、やはり夜中に痛みで目を覚ましてしまう。寒さは昨日ほどじゃなく気にならないけど、痛みは耐えがたい。パナドールをもう一度飲み込み、再び眠りに着くけど、眠りは浅い。結局6時前には起床して出発の準備を始めた。
Roadhouseは7時半に空くのでそれまでに出発の準備を済ませ給油をして出発。今日はOTLなので昨日の3リットルに加えて2リットル余分にジェリ缶に入れた。合計5リットルのガソリンが入るとリアがかなり重くなったけど、ガス欠するよりはましだからね。昨日フォークのねじれを直すの手伝ってくれたGrahamは他4台の四駆と自前のランドクルーザーで“Cape York Tour 2009”に参加しえている。彼らにはガイドが付いているのでクリークを渡るポイントとか全部教えてもらえる。彼らもOTLを北上するので一緒になる機会が多そうだ。
彼らに出発する旨を伝えて、ついにOTLへGO!
entrance_of_otl.jpgentrance_of_otl01.jpgentrance_of_otl02.jpg







OTL01.jpg9172761a.jpgRoadhouseから少しいったところにOTLの入り口が有る。入っていきなり深い砂地・・・。まじかよ、これは大変な一日になりそうだ。ハンドルを砂に取られながら、低速で進む。道幅は車一台分しかないから、対向車が来たらどうするんだ?まぁ、朝の早いうちは対向車はないか。深い砂地を抜けるとコルゲーション、大きなギャップ、道の左右の段差が50センチ以上あるところとか今までの行程より全然きつい。本当にウンザリするくらいの深い砂地がなんどもなんどもやってくる。わだちの部分が比較的浅くなってるから、そこにラインをあわせて走るんだけど、たまに前輪が真中やサイドの深いほうにいってなんどもコケそうになる。コケそうになると一速に入れて足で踏ん張る。
気温も上がってきて、負傷した身体から体力がドンドン抜けていク。ちょっと気を抜いらとうとうコケてしまった。まぁ、スピードは大して出してないからダメージは無いけど、バイクを起こすのは一苦労だ。砂に車輪が埋まってるし足場が悪いからなかなか上がらない。荷物を全部降ろし、気合一発で起こす。こりゃコケる度に体力が消耗されるな。はやく先に進まないと、Graham達に追いつかれてしまう。当然道幅がせまいから追い抜きも出来ない。入り口から4キロ進んだところで最初のクリークPalm Creekがあるんだけど、乾季で水は殆ど無し。渡河というかぬかるみも無いくらいに干からびた川底をそのまま通り過ぎる。クリークを過ぎたらまた砂との戦い。

creek01.jpgcreek02.jpgcreek03.jpg







magoichi04.jpg更に3キロ進んだところでDucie Creekに遭遇。これはかなりの水量があるぞ。中洲があるから河を二度渡る感じになるな。手前は軽く越えたけど、中洲の向こう側はかなり深そう。念のために中洲にバイクを止めて、足で深さを測ってみる。一番深いところは膝より深い。一番浅いポイントを見つけて(それでも膝のすぐしたくらい)バイクで渡る。ブーツの中はびしょびしょだけど、あっという間に乾いてしまう。わかりますどんだけ暑くて乾燥してるか。Creekの向こう岸にバイクを止めて写真を撮ってたらGraham一行達がやってきた。流石に最新式の四駆にガイドつき。なんなく渡河して先に進む。
ワシはとろとろ行くから先に行ってもらったけど、ギャップや左右の段差があるところでは車は速く進めない。砂地ではかれらは難なく進むけどワシがトロくなる。しばらく彼らの後を走ってたら、四駆連中は写真撮影で小休止。コケたら起こすの手伝うから前を走りなよ、と言われて好意に甘えることに。そうしたらすぐに砂地でコケて助けてもらった。またしばらく進んだところでコケて、今度は彼らの姿がまだ見えないので独りで起こすことに。荷物を積んだままで気合一発で上げる!できるもんだね負傷した身体でも。

graham.jpgAlice CreekとDulhunty Riverはなんなく渡河して、遂に最大の難所Gunshot Creekに。ここはとんでもないギャップを下降してぬかるみに入ったあと渡河する四駆泣かせの難所。バイクはラインを選べるので比較的楽だけど、それでも崖の上からギャップを見下ろして下降するのにはちょっとした勇気が要るね。何組かの四駆連中に見守られながら、慎重に下降してぬかるみにはまらないようにラインを選んで渡河。以外に簡単に渡れた!
ここまで44キロしか進んでないんだけど、11時半を過ぎている。8時前には出発したから4時間ちかく経ってることに。Seisiaまでは140キロくらいあるんだけど、日暮れまでにたどり着けるのか?それともGraham達とEliot Fallでキャンプか?だけど昼飯も夕食の用意も無いゾ・・・

gunshot01.jpggunshot02.jpggunshot03.jpg







gunshot04.jpggunshot05.jpg









------------------------ちょっと一息--------------------------------------------------------------
magoichi06.jpgここまで来ると本当に暑い。以前にも書いたけど、中までズブ濡れのブーツが30分くらいで乾く。OTLに入ってからGunshot Creekに来るまで4回コケたんだけど、クソ暑い中砂に埋まったバイクを引き起こすのは大変だった。1回はGraham達に起こすの助けてもらったけど、あとの3回は自分自身で起こしたんだよね。一回コケた時にエキパイにアザが有るほうの内股が当たって火傷するし。体力は消耗するし、痛めている右肩には負荷が掛かるしで、ほんとイヤになったよ。水をドンドン飲まないと乾きで死にそうになるし。あと、寝るときもそうだけど、パナドールを飲んでないと痛みでやってられない。だから一日4回もパナドールを飲んで痛みを誤魔化しながら走ってるんだよね。鎮痛剤ジャンキーになるんじゃないかってちょっと心配。
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george_n_family.jpgmagoichi05.jpgGunshotを渡りきったところでバイクを止めて、ちょっと記念撮影。ここに集まってる四駆乗り達と話しながら、お互いの健闘を称えあう。ちょうど昼時なので、休憩することに。だけど、マトモな昼飯なんて用意してないから、朝食用のミューズリー・バーを食べてエネルギー補給。後は水を飲んで空腹を満たす。あれ、キャメルバッグ(バックパックの中に水タンクがあって3リットルの水を入れられる)の水が吸いにくくなってきた。開けてみるとなんと残り後僅か・・・。これじゃ、乾いて死んでしまうよ。よっしゃ四駆乗り達に水をもらうしかないなと、彼らのほうに歩いてくると、Georgeファミリーが「水とソフトドリンクをやるよ!」ってギンギンに冷えたマウンテン・デューと凍った水をくれた!感謝!!
マウンテン・デューをがぶ飲みし(一気に3分の2も飲んだ)、糖分でカロリー補給。乾きも癒され、元気もいっぱい。さぁ、前に進むぞ!
George達は今日はJardine Riverまで行ってキャンプをするそうだ。Tipでの再会を期待して、George達と別れる。

cockatoocrek01.jpgcockatoocrek02.jpgGunshotを越えたら4キロ走って次の難所Cockatoo Creekに出くわす。ここはGunshotがあからさまにヤバイのと違って、見た目はただのCreekだけど、いきなり深い穴が川底にあったり、大きな岩がごろごろしてたり、流れが速かったりで、渡河するのが今までのCreekよりも難しい。バイクを河のバンクに止めて、歩いて何度も安全な渡河ポイントを探す。うーん左は浅いが大きな岩がゴロゴロで、ウッカリするとハンドル取られてドボン。真中は深い穴が何個か開いているから問題外。右は浅いんだけど、流れが速くて苔で滑りやすい。右か左か。バイクを水没させると最悪リタイヤだから、ここは慎重に進まなければ。周りには誰もいないので、万が一水没させたらすぐにバイクを引き起こせない。
なんで、後続の四駆部隊が来るまで待つことに。15分くらい待って、四駆部隊が来たので、みんなでどのポイントで渡るか協議する。結局右の流れが速くてすべるところはバイクを押して、そこを越えたら乗っていくことにする。1人がバイクの後ろを支えてくれて、GO! 慎重に慎重に進んで何とか向こう岸までたどり着いた。ここを過ぎると15キロでOTLとバイパスが9キロ重なるところに出る。
さは、このままOTLの北半分も制覇するか、バイパスでJardine Riverまで行くか悩む。
自分の体力、時間、食料、水などを考えて今回はバイパスで抜けることにする。9キロの地点でOTLとバイパスの分岐点に来た。後ろ髪を引かれる思いでOTLの入り口を見つめながらバイパスに向けてバイクを左に向ける。
バイパスの北側はかなりRoad Workが進んでいて走りやすい。分岐点から53キロ走るとJardine Riverのフェリー(艀)乗り場に到着。Jardine Riverは水量が多いのでフェリーに乗らなければ渡れない。フェリー代がなんと22ドルもする!これはアボリジニの土地に入るPermissionの料金も含まれてるんだけど、ボッタクリだよね。写真でも撮ろうと思ったけど、フェリーが着たので諦めてフェリーで河越。ここまで来たらBamagaまであと45キロ、Seisiaまで更に6キロ。余裕だなと思ったけど、意外に道が荒れていて思ったよりも時間が掛かってしまった。

see.jpgseisia.jpgそれでも4時過ぎにはBamagaに到着し給油してGeorgeから貰ったマウンテン・デューの残りを飲み干して、Seisiaに向かう。キャンプ場を発見し2泊申し込む。
バイパスを走ってる時に気付いたんだけど、またハンドルが右に曲がってる。何故か昨日真っ直ぐに直したフォークがねじれてるらしい。
テントサイトについて見ると、向かい側のパワーサイト(屋根と電燈とパワーポイント、水道がついている)にバイクが3台止まってるではなか!
テントも建てずに挨拶にいく。ここでCraig (DR650SEワシと同じバイク!)、Rod(KTM 640)とHenry(Kawasaki KLX450)と出会う。特にCraigとはバイクが同じなので意気投合。楽しい夕方を過ごすのだった。あまりに話し込んでしまって、辺りが暗くなってきた。ヤバイ、まだテント建ててなかった。速攻でテントを建ててシャワーを浴びて、またCraig達のサイトに遊びにいく。日が暮れきってないのでCraigとRodがフォークを直すのを手伝ってくれた。どうやら、ネジの締めが甘かったらしいな。ちょいちょいと直して夜メシにする。
夜飯はRodと一緒に町外れにある(って行っても殆ど何も無いんだよねここ)Local Clubにいってハンバーガーを食べる。Craig とHenryはキャンプ場のレストランで食べて、値段の割には駄目だったらしくてブーブー言ってた。
BamagaからTipまでは34キロのダートを走らなければいけない。そこからまた30分から1時間くらい岩場を歩いてようやく最北端に到着できる。Craig達は昨日行って来たのでいろいろ情報を貰い明日に備える。Punsand BayってところからTipにいけるTrackがあるんだけど、ここは砂が半端なく深いから止めたほうがいいとのこと。
hitsuji_at_seisia.jpg久しぶりにバイク乗りたちに出会えて楽しい時を過ごせた。Cape Yorkに入ってから初めてうきうきした気分で寝につく(もちろんパナドール飲んでね)。

Day 9 に続く。遂にTip制覇なるか?

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ここ数年でCape Yorkにもかなり開発の手が入り、昔ほどTipにたどり着くのはハードでは無くなった。特にArcher RiverやBramwellまではダートも地均しされている場所が殆どで、所々舗装路すらある。メイン・ロードのPeninsula Development Road (PDR)は数年の内に全線舗装されてしまうだろう。BramwellからOld Telegraph Line Track (OTL)とバイパスに分かれる。昔電信のラインを通す為に創られたのがOTLだ。これはまだまだ昔と変わらぬSingle Trackで砂地、河越、ギャップありとハードな状態のまま残されている。本当にCape YorkがCape YorkらしくなるのはOTLに入ってからだ。そんなハードな道を行き帰り通りたくないという人には、今ではバイパスが有る。色々な人の話ではバイパスよりもOTLの方がまだましらしい。だったとしたら何のためのバイパスなんだろうか?って思うでしょ。これは、まぁ、Cape Yorkは雨季と乾季に分かれているため、雨季に道が水没したりサイクロンでぐちゃぐちゃにされたりで、毎シーズン状況が変わるんだよね(当然雨季には車やバイクが通れない)。PDRやバイパスはRoad Workでコンディションが整えられるんだけど、全線にメンテナンスが行き届いているわけでもないので、シーズンによってはかなり荒れてるってこともあるというわけ。

Day 7

20/AUG/2009 Musgrave to Bramwell Junction
ODO Meter 12,669.8km
6:00am 起床
8:30am Musgrave 出発
10:00am Coen 108.5km/5.31L
11:20am Archer River 65.2km / 3.24L + ジェリ缶に3.6L
3:00pm Bramwell Junction 到着
ODO Meter 13,007.6km (本日の走行距離337.8km)
平均燃費: 173.7km / 8.55L = 20.32km / L

痛みと寒さであまり寝付けなかったが気持ちは前へ進むことへ固まった。バイクのフォークのねじれを直そうかと思ったけど、とりあえず問題なく動くから触らないことにする(フォークは既定トルクで閉めないとサスの動きがスムーズに行かなくなる場合があるから、とりあえずTipまでこのままで行くことに)。マッドガードは「フンヌ!」と力を込めて押し上げたら(肩の痛みを堪えてね)、元に戻った。ヘッドライトはステーが曲がってるから、少し修正したけど、これは特に走りに支障が無いからもっと落ち着いたら直そう。

朝飯のミューズリ・バーを食べて、テントを撤収。バイクに荷物を積んで、いざ今日の目的地Bramwell Junctionまで目指す。

仕入れた情報では、Bramwellまでは比較的フラットなダートが続くとのこと。普段ならば100キロ巡航でも問題ないが、負傷を抱えてるワシは慎重に80キロ以下のスピードで進む。ところどころ舗装路があったりで、何年かの内にCape Yorkに四駆やオフロードバイクでなくても来れるようになる日が来そうだ。

coen02.jpgcoen01.jpg10時前くらいにCoenに到着。ここはMusgrave等よりも大きな集落だ。Service Stationでガソリンを入れてコーラを飲む。店のオバちゃんにこの先のロードコンディションはどうかと訊ねると、やはりBramwellまでは今までと同じフラット・ダート(にコルゲーション砂地少々)で、Bramwellより先は“Very Sandy”とのこと。Sandyか、砂地は苦手なんだよね・・・。
店先でコーラを飲んでいたら、Kawasaki KLX650にビッグタンクを付けたオージーライダーが来た。このCape Yorkではじめて遭遇したライダーだ。彼はTipから南下してきたとのこと。Old Telegraph Line Track (OTL)とバイパスの状況を聞いたら、バイパスのほうが荒れていて(コルゲーションが物凄いらしい)、OTLはゆっくり進めば問題なしだって。上のほうには結構沢山ライダーがいるらしい。どうやらワシは他のライダーより1・2日遅れて出発したみたいだな。当初の目論見では、Musgraveあたりで他のライダーたちと出会い、一緒に北上できる思ってただけど、外れた。

それにしてもここまで来ると陽射しがきつい。まだ午前中なんだけど、日陰にいないとすぐにやられてしまいそうな陽射しだ。水分も補給したし、さぁ、先に進むぞ。

archer01.jpgarcher02.jpgarcher03.jpg







11時20分にArcher Riverに到着。ここではにあの有名な(?)Archer Burgerが食べられるのだ。何が凄いって、そのボリューム。10ドルするけど、Cape Yorkはどこも物価が高いから、妥当な値段だろう。Archer Burgerを注文し、木陰で休息。やぁ、ここまで来たんだなぁ、なんてちょっと感慨に耽ってみる。そしたら、来ましたよArcher Burger。なるほどこれはデカイ。崩さずに食べるのは至難の業だな。ソースで手がべたべたになりながらバーガーをほおばる。美味い。オージー食の醍醐味だな、この豪快なバーガーは。
archerburger.jpg給油をしようとバイクを給油所にもっていくとSuzuki Vitara 4WD(四駆ね)に乗ったオージーが話し掛けてきた。彼の名はMark。シドニーから四駆で来たそうだ。彼はかなりハードなCreb Trackなどを走破してきた為、サスとベアリングを駄目にしてWeipaで修理するのに1週間部品を待って、結局Tipまでいけなかったそうだ。残念。MarkはシドニーではDR-Z400に乗っていていろいろバイクの話で盛り上がる。Cape Yorkから帰って来たら是非Tipの写真を送ってくれと名刺を渡された。

そうこうしているうちにArcher Riverに着いてから1時間くらいたったかな?いい休憩になったし、さぁ、いくぞ。Archer RiverからBramwellまで165キロは給油できないので、念のためにジェリ缶に3リットルガソリンを入れてみた。

以前にはArcher Riverの河越はCape Yorkの難所の一つだった。だが、今ではコンクリートの橋が掛かっていて、全く問題なく渡れる。しかもArcher Riverから21キロくらいはズーッと舗装されている。うーん、今のワシには楽なほうが有り難いんだけど、なんか拍子抜けするよね。

dirtroad.jpghitsuji_and_tower.jpghitsuji_and_flower.jpg 







51キロ走ったところで、今まで走ってきたPeninsula Development Road(PDR)とTelegraph Roadの分岐点に来た。PDRをそのまま西北に進むとWeipaへ。Telegraph Roadを北上するとBramwellへと分かれる。Telegraph Roadに入るとコンディションは幾分か悪くなってくる。また蟻塚の規模も数も半端なくなっていく。Bramwell手前の20キロはコルゲーションが結構ひどく80キロ以上出さないと逆にバイクが安定しない。3時半過ぎにBramwell JunctionのRoadhouseに到着。


bramwell01.jpgbramwell02.jpgRoadhouseの前でランドクルーザーに乗ったおっさんたちと話す。OTLで北上してバイパスで南下してきたところだそうだ。おっさん曰く、バイパスはコルゲーションがキツ過ぎてOTLで南下してきたほうがマシだとのこと。OTLは砂地、河越等等あるけれど、比較的走りやすかったとのこと。10人くらいのライダーを見かけたし、スクーターに乗った女の子もいたって!スクーター?まじかよ、おっさん(その真相はその後明らかに)。
Roadhouseのオバちゃんも今日ゆっくりして明日朝からフレッシュな状態でOTLを攻めれば問題なくBamagaまで明日たどり着けるとのこと。なるほど、ミンナOTLのほうが良いというな。

bramwell03.jpgbramwell04.jpgrear_tyre.jpgキャンプ場にテントを張り、ちょっと体を休めてから、Roadhouseでメシを食う。ここまで来ると、バーガー以外に食うものはない(ステーキとかあるけど高くて手が出ない)。オバちゃんが気を利かせてテレビをつけてくれた。こんな所でもテレビが写るとは。久しぶりにDeal or No Dealを見ながらバーガーを食べる。そうそう、Lakelandから先のRoadhouseでは電気をディーゼルエンジンのジェネレーターで自己供給している。だから、キャンプ場は夜11頃までジェネレーターの音で結構うるさい。

メシを食い終わって、テントに戻り、バイクのネジ類の緩みを確認してると、おっさんが話し掛けてきた。おっさんも若い頃はバイクに乗ってたとのことで、興味津々のようだ。「転倒してフォークがねじれてる」んだって話すと、「直してやろうか?」と。そうしたら、また別のおっさんもやってきて直すのを手伝うという。うーん、どうしようかな?今のところ走るのに支障は無いけど、流石にハンドルが真っ直ぐじゃないのは疲れるしな。おっさんたち自信ありそうだし、ここはやりますか。工具をだしてブリッジを緩めて、タイヤとハンドルをグイグイってやって調整をする。テントに着いてた紐でホイールが前後真っ直ぐになってるか確認して、ネジを締めなおす。お、かなりいい感じだよこれは。少しハンドルの右側が曲がってるようで完璧に真っ直ぐにならないけど、目より全然いい。ちょっとそこら辺を試運転してみたけど格段に走りやすくった。だけどなんかサスの動きがギクシャクしてるような??? 締めすぎか?ちょっとネジを緩めて終了!これで痛めている右肩への負担も減るかな?
おっさんたちも明日はOTLで北上しEliot Fallでキャンプするとのこと。ワシはBamagaの先Seisiaを目指すので、途中までは一緒だな。

bmw01.jpgbmw02.jpgbmw03.jpgキャンプ場を散策してたらBMWのバイク3台(R1200GS2台とF650GS1台)発見。彼らはバイパスだけでOTLは行かなかったとのこと。バイパスはコルゲーションもひどいけど、結構深い砂地もあり、3-4回転倒したそうだ。流石にR1200GSともなると1人ではもちろん2人でも砂地では起こすのが難しく、3人がかりでようやく起こせたとのこと。バイパスはNorthern とSouthernに分かれているけど、Northern の部分はRoad Workでかなり均されてるから走りやすいけど、Southern結構荒れてる状態。これは完璧にOTLで北上で決まりだな。
hitsuji_and_tora.jpg
星空を見ながらCape Yorkの難関OTLに想いを馳せるのだった。(Day8に続く)
 

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Cape Yorkというダートライダーの聖地があると知ったのは、丁度15年前師匠とマックスとでブリスベンまで向かうワシにとって初めての長期ツーリングでのことだった。
当時は今と違ってインターネットは無いわ携帯電話も無いわで情報が限られていたし、Cape York自体の開発も全然ない状態だから当然今よりコンディションは更にラフ。そこを目指すことなんて全く思いもしなかった。
だが、Cape Yorkに挑戦した様々な英雄たちの話を聴いては興奮したものだ。
15年経ち、ライダーとしても成長し、世界一周を目指す自分としてCape Yorkに挑戦してみたくなった。また会社の有給休暇を利用して行って帰って来るにも丁度いい距離(往復7500キロくらい)なのもワシをCape Yorkへ駆り立てた。
っていってもずーっとオンしか走ったこと無いから、ダートは素人。今年の4月になってホンダXR250Rを購入してダート・トレーニング・コースに参加したり、LithgowやWataganなどのダートで練習を積んだ。
車にバイクを積んでケアンズまで行こうかとも考えたが、結局Suzuki DR650SEを購入し、シドニーから全行程バイクで往くことにした。そうそうDR650を “孫市”と命名(スズキだからね。わかる人にはわかるよね)。
残念なことにCape Yorkではタンマリ遭遇するであろう砂地の練習を出来なかった。6月から7月にかけて風邪でダウンし体力も衰えた状態で8月を迎えてしまった。はたして大丈夫か?

Day 6
19/AUG/2009 Cairns to Musgrave
ODO Meter 12,223.6km
6:45am Cairns出発 / 給油 146.9km / 9.98L
8:00am Mareeba 63.6km / 2.97L
9:00 Mt Carbine 68.9km / 2.77L
10:30 Lakeland 113.6km / 5.90L
12:30 Laura 59.7km / 2.89L
3:00pm Hann River 76.5km / 3.15L (これがかわいい姉ちゃんか?)
4:00pm Musgrave 61.7km / 3.15L
ODO Meter 12,669.8km (本日の走行距離446.2km)
平均燃費: 19.18km/L

6時45分にCairns Central YHAを出発。かの有名なキュランダを越えてコーヒーで有名なマリーバへ。キュランダまでのワインディングはなかなか楽しいが、新品のオフロードタイヤのグリップ性能や荷物の不安定さで押さえ気味でコーナーを攻める。8時にマリーバ到着。給油しMiloバーを食べて更に北上する。Mt Carbineという小さな町で給油。ここら辺りから俄然蟻塚の数が増えてきた。

Lakeland.jpgLakeland02.jpg10時半にとうとうCape Yorkの入り口Lakelandに到着。給油し菓子パンを食べてエネルギー補給しダートに備える。サイドミラーを外そうかと思ったけど、そのまま付けていくことに。さぁ、行くぞ!

Lakelandを出てすぐに赤いダート道に変わる。「うぉおおー、とうとう来たぜー!」って興奮したらすぐに舗装路が現れる。あれ?こんなもんなのかCape York?それからダートと舗装路が交互に暫く続く。Lauraまですでに10キロを切ってもそんな感じ。だーともフラットダートで全然100キロ以上で飛ばせるし、なんか拍子抜けで緊張感も緩まっていく。ケアンズのInformationで「Cape Yorkではゆっくりいけ、飛ばしすぎるな」とアドバイスを受けたけどすっかり忘れてしまった。Lauraまで6キロ位のところでダートに切換る。なんとなく今までとは様子が違うので、「おっ、とうとう来たか!」
でもスピードは100キロのままだったんだよね・・・。
時間は11時半、このまま行けば今日の目的地Musgraveより奥地に進めるななんて甘い考えをしながら走ってた。
舗装路からダートに切換った瞬間、ちょっと深い砂地があってハンドルを取られた!バイクが左右に大きく揺れる。なんとかホールドしようとするが既に修正不可能で100km/hの大転倒!「ガッシャン!ゴ、ゴゴゴゴっ!!!!」、砂モクモクモク・・・。やっちまったよ、初日から、結構な大コケ。
ゆっくりと立ち上がり、バイクに歩み寄る。あらら、さっきまでの勢いはどこいった。幸運にも車が通りかかって、止まってくれた。バイクを起こすのを手伝ってもらって、あとはダメージアセスメント。フロントは傷だらけ。リアの右ウインカー、左サイドミラー破損。リアのキャリアバッグを止めてあったたいラップが全部切れてブランブラン。まぁ、あのスピードで転倒した割にはダメージは少ないな。
ダメージを確認してる最中に、Weipaでウミガメを調査しているケアンズ在住のPaulが止まってくれた。Paulもバイク乗りでいろいろ親身になってくれた。
「じゃぁ、エンジン掛けてみるか」とニュートラルを探すけどなかなか見つからない。Paulとバイクを押したりしてなんとかニュートラルに入る。おもむろにセルを押すと、全くの無反応。ライトも付いてるし電気系統は死んでないんだけど、全くの無反応。時刻は12時近くでCape Yorkの陽射しは冬場とはいえかなり厳しい。気温は30度を越す。
でもここで慌ててはいけません。おそらく砂がキルスイッチにたまってスイッチがオフの状態になっているんだうと見当をつける。
キルスイッチを分解して砂を取り払ってもう一度セルを押す。でもまだ無反応。ムムムム、これはヒューズか?とヒューズをチェックするが切れていない。もう一度キルスイッチを分解して、PaulのWD40をプシュー。紙でキレイに拭いて、もう一度セルを押す!キュルキュル、ブォン!やったぁー、かかったー。
有難うPaul。君がいなかったら、炎天日の中もっと苦労したことだろう。でも1時間くらいの時間と体力をこここで消費する。荷物を積み直して、Lauraへ向けて再出発。だがこのまま無事にはすまなかったのだ。

Laura01.jpgLaura02.jpgコケた後はビビってもう速く走れない。ゆっくりゆっくり走って(60キロくらいで)Lauraへ到着。 LauraのService Stationで給油後フロントタイヤとリムの間に詰まった小石を取り除く。エアープレッシャーを下げて、ドライバーでぐりぐりと取り除く。タイヤにエアーを入れて、あそうだ、ワシ自身にも給油をしないとね。ハムとトマトのホットサンドをホオバリ、自分のダメージアセスメント。
ヘルメットのヒサシが割れ、口元のベンチレーションも半分取れかかり、結構傷が入ってる。顔面もかなり強打したってことだな。

さっきまで興奮してて気づかなかったが、右肩とアバラが痛む。首も痛いし、右内腿も痛い。バイクも良く見るとフォークがねじれているみたいで、タイヤが車体の線と真っ直ぐじゃない。フロンとマッドガードも変に曲がってるし・・・。柱にタイヤを当てて思いっきりハンドルを切って真っ直ぐにしようとするが、全然ダメ。けってもダメ。うーん、フォークはトリプルクランプを緩めて元に戻せば良いけど、マッドガードとかは買い替えかな?ヘッドライトも曲がってるし・・・。

メシを食って落ち着くと、痛みはますます激しくなってきた。今ならケアンズまで1日で戻れる。ほとんど舗装路だし、引き返すなら今だ。昼を少し周ったところだけど、Lauraで一泊してケアンズまで引き返すか・・・。初日で、しかも本格ダートに入る前にリタイヤなんて情けないぜ。炎天下の中Soloを飲みながら考える。

でも、まぁ、せっかくここまで来たんだから、とりあえず今日の目的地Musgraveまで行って一泊して考えることに。Musgraveからならケアンズまで一日で帰れる。明日の朝、身体の調子次第で先に進むか戻るか決めよう。さぁ、出発だ!

hanriverrh01.jpghanriverrh02.jpg3時にHann Riverに到着し給油。以前聞いていたかわいい姉ちゃんがいると聞いていたが、多分ここの娘だな。自分自身の写真はなかなか撮れないので、娘に撮ってもらった。
慎重に慎重に走行を重ね、4時にMusgraveに到着。Lakeland以降の集落はLauraはかろうじて村っていうところだが、後はService Station (Roadhouse)以外にはほぼ何も無い。そうそう、Lakelandを過ぎてからダートなんで、ガソリンはRoadhouseがある度に満タンにするようにしている。転倒してタンクに穴があくかも知らないしね。満タンにしておいたほうが安心だし、給油は休憩にもなるしね。ダートは相変わらずフラットダートだけどコルゲーションと砂・砂利がところどころあって転倒後のトラウマが支配しているワシにはエラくしんどかった。普段だったらたいしたこと無いんだけどねェ…。コケるとしばらく運転がへタッピになる。
それにしても蟻塚が半端なくあるしデカイ。一体どれだけのシロアリが生息してるんだ?蟻塚の色も回りの土を使って創っているから色々な色がある。赤っぽいのとか、白っぽいのとか、黒っぽいのとか。 
musgrave01.jpgmusgrave04.jpgmusgrave02.jpg

  





musgrave03.jpgmusgrave05.jpgMusgraveのキャンプ場でテントを張ってシャワーを浴びる。鏡を見ると顔からも血を流してるではないか・・・。右内腿も内出血してて大きなあざが出来そうな感じ。ここには四駆キャンパーと大型四駆でのツアー客(お年寄りが多い)がキャンプをしてる。独りきりで来てるのはワシだけだな。いろいろな人から挨拶をもらい、何人かの人とお話をする。ヤハリ一番上まで目指すべきだと考えがまとまってくる。
Service Stationでメシを注文し(チキンサンドイッチ)食い終わったら、明日に備えて速攻で就寝(8時!)。痛みがひどいのでパナドールを飲んで痛みを消さないと寝れなかった。またMusgraveは結構夜の冷え込みがキツカッタ。寝袋は持ってこなかったので、寝袋のライナーだけじゃ寒かった。Tシャツとかを重ね着して寝ようとするが痛みと寒さであまり深くは眠れない。そうこうしているうちに朝の6時を迎えて、起床することにする。
musgrave06.jpgmusgrave07.jpg







musgrave08.jpgmusgrave09.jpg

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男性
職業:
革命家
趣味:
バイク・旅
自己紹介:
オーストラリアに移住して16年。遠く南の大陸から母国日本を眺めてみて危機感を感じてはや16年。なにか出来ないものかと考えて考えて、ようやく自分で行動することに数年前に思い当たる。とりあえず自分が出来ることから始めよう!ってことで、革命軍M-26-Julioをシドニーで結成。
誰かが世の中変えるのを待ってるだけじゃなく、自分で社会に貢献できることから始めよう。
世界を旅しながら色々な人と出会い革命の輪を広げていきたい。
2010年からおやすみ羊とBMW R1200GSで世界一周中!

Hasta la victoria siempre, Patoria o Muerte!

現在の愛車:BMW R1200GS 「Esperanza de la Tora」(世界一周)、 SUZUKI DR650SE 「孫市」(オーストラリア一周)
過去の愛車:Buell XR12R Firebolt, Yamaha FZ1, Yamaha TRX850, 、HONDA XR250R, Suzuki XF650 Freewind, Yamaha XV250 Virago
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