三郎とおやすみ羊のBMW R1200GSで世界一周の大冒険
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Day 243 to 257 : 2011年3月24日~4月7日
Medellin - La Habana - Vinales - Trinidad - Cienfuegos - Santa Clara - La Habana - Medellin
30,205km
キューバ旅行ののまとめを書いてみました(一応ようやく完成しました4月11日付け)。
日記はパート2とパート3に記載しました。15日分の日記なので徐々にアップしていきますので、読んだ方もまた見てください!
キューバにて思ったこと:
キューバに2週間ほど行ってきて、今日無事にメデジンに帰ってきました。
52年前にフィデル・カストロを中心として革命を起こした国。革命家を自負するワシとしては是非行って見たかった国です。ここで革命の歴史や現在の有様を肌で感じてみたかったのです。
で、2週間キューバに居た感想は、といいますと、複雑な思いですねぇ。今キューバはソビエト崩壊後の経済危機をようやく乗り越えてヴェネズエラを始とする中南米左派国との関係の強化と観光業で国を立て直している状況です。そこでキューバ人のかなりの数が観光客にブル下がっている感じなんですけど、まぁ、特にワシ等観光客が行き来する所には「外貨」目当てのキューバ人がはびこっている、という印象でした。
空港から街までタクシーは高いので職員用バスに乗ったんですけど(まぁ、それを使うワシもどうかと思いますが・・・)、乗り込むときに女性が全員乗るまで男性が待ってる、なんて「レディーファーストが徹底してるんだなぁ」と感じさせられましたが、それ以外のところでは全然・・・。
ハバナでは何処へ行くにも「タクシー、タクシー」と声をかけてきますし、街中で「ヘイ、アミーゴ!」なんて声を掛けられますが、必ず「葉巻買わないか?」と訊いてきます。しかもシツコイ!ここまで観光客に「集る」のはこの旅では初めてです。まぁ、向こうにしては声を掛けるのはタダですし、それで商売が成り立てればラッキーっといったところなんでしょうが。
そうそう自転車タクシーは三輪自転車を使ってるんですが「BICI TAXI(二輪タクシー)」と書いてあったり、「BICI TAXI」って声を掛けてきます。でも本当は三輪車なので「TRICI TAXI」なんですよね。ローラとそれを話してたんですが、旅の最後のほうで「Bici Taxi」と来たのでローラが「It's a Tricycle!(それは三輪車よ!)」ってキレてました。やるなローラ。(写真は自転車タクシーのシートの裏にあったマーク。NIKIとPUMAが一緒に・・・。資本主義や。)
基本的にマナーはあんまりよくないです。「ヘイ、チノ!(よう、そこの中国人・アジア人って意味)」なんて声かけてきますし、まぁ、中米でも「チノ、チノ」言われましたが、キューバ人の言い方には不快感を感じましたね。あんな風に自分が外国で呼ばれたらどう思うのでしょう?地方に行くとましになるんですが。観光業でお金を稼ごう、って割には「どうすれば観光客が喜んでお金を使ってくれるか」について考えてなさそうです。まぁ、それがソビエト陣営の悪しき遺産なのでしょうけど。
あの革命の精神は何処にいったのか?って感じです。チェが提唱した「新しい人間」なんて夢のまた夢。学校では「チェのようになろう!」って教育をされているって読んだ事がありますが、そんな感じは全く受けません。街を歩いていると結構チェの看板があって「あなたの考えは生き続け、あなたの見本は残り続ける」とか書いてあるんですが、それが民衆に反映してるとはあんまり思えません。
他の中米諸国よりも教育は行き届いているみたいで英語を話す・理解する人が多いです。まぁ、それが例のウザさにつながる、というのもあるんですが。
そこでアメリカ合衆国に支配され続けていた(いる)中米諸国との比較を常にしてしまうのですが、キューバにおいての革命は一体なんだったのか、と。中米諸国もまだまだアメリカのくびきから完全に逃れた訳ではないでしょうし、エルサルバドルやパナマは特にアメリカの属国って感じを受けましたが、生活レベルは近年向上しているようです。それに比べてソビエト陣営にいてアメリカ合衆国と対立してきたキューバはといいますと、生活レベルは中米諸国と比べて基本的には豊かな気がしました。大多数の国民は生活に必要な基本的なものに満たされているようにみえました。しかし、「革命」や「社会主義」の精神が肌で感じられるほどあるかというと、無いんですよね。キューバの特殊性の良い面よりもサービスの悪さとかの悪い面の方が見えてしまいました。同じ革命を成功させたニカラグアでは「希望」を感じさせてくれましたが、キューバでは残念ながら感じませんでした。
ここまでキューバに対する批判ばっかり書いてきましたが、良い面もあるんですよ。カサ・パティキュラルっていう民宿に泊まり歩いたんですが(ホームステイみたいな感じですね)、皆さん親切ですし。プライバシーはちゃんと尊重してくれますし、奥ゆかしい感じで好印象です。しかし、しっかりお金は取ります。
基本的には陽気なんですが、他のラテンアメリカ人と同じでいい加減っていう印象です。その気楽さがいいんですけどね、ラテンアメリカは。でも、「革命」と「社会主義国」っていう肩書きを失くしたらキューバは1ラテンアメリカ諸国の1つになってしまってあんまり魅力の無い国になってしまうような…。観光立国を目指すならいろいろな点で改善していかないとリピーターがいなくなります。
「社会主義国」と言いますと、かなり違うんだろうなぁ、なんて思ってましたが、それほど中米諸国の印象と違いませんでした。まぁ、店の数が少ないとか、欲しいものが手に入らない、っていった不便さはありましたが。あと、カスタマーサービスはなってないです。これは競争が無かったからなんでしょうが、基本的に相手を気分良くさせるという思いやりが無いですね。
残念ながら「この人と友達になりたい!」という出会いは無かったです。あちらから寄ってくる場合は100㌫利益目当てでしたしね。あ、例外はローラを空港に迎えに行った帰りにヒッチハイクをしてくれたおじさんですね。かれはワクチンの研究をしている科学者だそうですからエリートなんですね。
キューバの通貨は2つあり、主に外国人用のCUCと国民が使うCUPです。1CUC(大体1米ドルくらい)が24CUPです。どちらもワシ等外国人は使えるのですが、観光客向けの店やちょっとした店はCUPが使えない所が多いです。基本的にCUPが使える店は政府の助成金で成り立っているみたいなので、値段が驚くほど安いですが、バラエティに欠けますし、質も悪いです。
建前上は外国人はCUPを使ってはいけないのかもしれませんが、空港や街中の両替所でCUCから簡単に返金してもらえますし、どうなってるんでしょうね。
結局キューバには15日滞在して508CUC使いました。1日33CUC計算なので安くも無く高くもなくちお言ったところですか。空港使用税25CUC、タクシー代50CUCが高くつきましたね。基本的に宿代と交通費は高いです。
結局一握りの志のある人間が革命を起こして民衆を率いても、理想は叶わないどころかその近くさえにも辿り着けないのでしょうか…。フィデル・カストロ・ルスの成したることは賛否両論があるでしょうが、彼がキューバをどうにかせんとイカンと情熱を燃やし、命を掛けて革命を成し遂げたのは事実です。チェ・ゲバラもその書籍や行動を見る限り民衆のより良い生活のために闘ったのは間違いないと思います。彼等が敵としたのは「不平等、不条理」でしょう。革命から52年以上経ち彼等の思い描いたキューバに何処まで辿り着けたのか。旅をしながら考えさせられました。答えは出ません。
しかし歴史の流れの中で彼等みたいな「英雄」が登場し革命を起こしてキューバの未来を変えたことは事実です。歴史は自然の流れかもしれませんが、もちろん人為的です。なのでフィデル自身がモンカダ兵舎襲撃の後で逮捕されて裁判のときに言った通り、「歴史は私に無罪を宣告するだろう - History will absolve me 」と信念を持って自分の道を進んでいくしかないんですね。なのでワシも革命家としてより良い日本の将来のために自分の出来ることをしていくつもりです。みなさんのご協力これからもお願いいたします!
日記はパート2とパート3をご覧ください。
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トシさんは今日ボゴタに行きます。
ローラは写真もかわええなあ。
三郎さんとローラちんのおかげで楽しかったヨー!
お互い、金と時間の無駄遣いには気をつけましょ!ほいでは〜
キューバはTokoちゃんとTomのお陰で楽しかったよ。ローラもTokoが好きだって。
これからはお金と時間の無駄遣いはしないようにしましょう!